バックスイングやフォロースルーで体が回し辛い
こんにちは。
ゴルファーにおいて、バックスイングやフォロースルーで体幹(上半身)が回しにくいと感じる人は意外と多いと思います。
私もそうなんですが… 年齢が高くなるにつれて感じる方が多いように思います。
やはり、バックスイングやフォロースルーがとり辛くなると手打ちになり、飛距離にも影響が出てきますので出来ることなら改善したいものですよね。
バックスイングやフォロースルーでの上半身の動きは、背骨を軸とした肩を前後に動かした体幹の回旋運動になりますが、実は、体幹の回旋には下半身も大いに関係しているのです。
下の写真は、体幹を回旋させるためにメインで使われる筋肉の流れをテープで示したものです。
簡単に説明しますと、体の前面は左の大胸筋から右脚の太ももの内側の内転筋につながり、反対は右の大胸筋から左脚の太ももの内側の内転筋につながります。
体の後面では、左の広背筋から右脚のお尻の筋肉を通って膝の外側の方へとつながり、反対は、右の広背筋から左のお尻を通って膝の外側の方へとつながっていきます。
この、体幹の前面、後面の一方、または両方が働くと体幹を回旋させる動きになります。
右利きの方のバックスイングを例にあげると、体幹の前面での筋肉は、左の肩と右の股関節の間では収縮(近づく動き)し、反対に右の肩と左の股関節の間では筋肉が伸びる(離れる動き)になります。また、体幹の後面の筋肉では右の肩と左のお尻が近づく動きをして、左の肩と右のお尻が離れる動きをします。
ですから、この体の前面と後面のいずれかの筋肉に短縮や拘縮が見られると、体幹の回旋動作に支障をきたすことになります。
ここで、私が実際に今までみてきた中で多い症例を題材にお話しして行きます。
最も多い例は、肩(肩甲骨)単独での柔軟性はまだ保たれているのですが、バックスイングの動作をしてもらうとしっかりと肩が入らないのです。
色々と体の検査をしてみると、この方は、体の前面の筋肉のラインに問題があることがわかりました。
このタイプの方に、脚の開脚をしてもらうと、脚の開きの柔軟性が低下している方が多いです。
皆さんも一度、床に座って脚を開く開脚のストレッチをして見てください。お相撲さんの股割りの姿勢ですね。(そこまでは開ける人はなかなかいませんが)
この姿勢が、硬くてあまり開かない方は、肩の動きが良くてもバックスイングやフォロースルーに制限がかかってしまうことがあります。
ですから、このような方は肩のストレッチを行うことよりも、脚の開脚のストレッチ(大腿部の内側の筋肉)を優先的に行い、柔軟性をつけることが大切になってきます。
このように、人間の体の筋肉はある法則によって全身につながっています。
上半身が回旋しないからと言って、肩の動きだけを改善しようとしても、思ったようなバックスイングがとれないこともありますので、下半身を含めた体全体で考えて行く必要があります。
実際に、このタイプのお客さんは、当サロンでの施術と御自宅での下半身のストレッチをして頂くことで、以前と比べて容易にバックスイングが行えるようになって来ました。
バックスイングやフォロースルーで上手く回旋出来ないと言う方は、一度脚の開脚の柔軟性を確認してみてはいかがでしょうか?